立憲民主党の泉健太代表は7月10日、23時45分から党本部で記者会見を開き、参議院選挙の結果について記者の質問に答えました。

 選挙区・比例代表ともに現有議席を割る結果となったことをどう見るかとの問いには、「支援いただいたすべての皆さんに心から感謝申し上げる」と前置きしたうえで、「昨年の総選挙以降、政党支持率でも維新に逆転を許すという状況の中からのスタートであり、きわめて厳しいかじ取り、また厳しい環境の中からのスタート、ゼロからのスタートということになった。そういう中で、『生活安全保障』を打ち出し、『物価高と戦う』、この物価対策については各党よりも先んじてわれわれ立憲民主党が全国に訴え、それが主要な争点となってきた。われわれが安全保障政策も含めて現実的な政策を打ち出す政党であるということも一定浸透することになったのではないか。しかし一方で、今の自民党の政治に対して不満はあれども、政権を任せられるだけの勢力と国民の皆さんから認知される勢力になりえなかったと痛感している。野党の力不足は率直に受け止めながら、立憲民主党として、政権交代を目指す、政権を運営できるもう一つの勢力づくりに力を注いでいきたい」と述べました。

 野党が1人区で4勝にとどまったことの原因として野党の連携・共闘が限定的になったことが影響したのではないかと問われると、「野党の一本化が限定的とはいえ実現できた地域がたくさんあるが、そういった地域でも議席を勝ち取ることができなかったことも受け止めなければならない。共闘すれば勝てるとか共闘しなかったから勝てなかったという単純なものではない」と述べ、今後分析していく考えを表明しました。

 「比例1300万票、野党で改選議席過半数を獲得」という目標を果たせなかったことについて、今後の責任の取り方を問われると、「議席数、得票ということについては当然責任を負う立場にある」とする一方、今回擁立した候補者について「能力が非常に高い候補者ではあったけれども、活動期間が短かったということについては、非常に惜しい、もったいなかったケースがあったのではないかと思っている。立候補された仲間たち、さらに言えば衆議院選挙に立候補して今残念ながら議席を有していない党の仲間たちを大事にして、次のわが党の勢力拡大に向けた努力をしていきたい」と語りました。

 今後の党勢拡大の取り組みの中で何を中心に訴えていくかとの問いには、「選挙のたびに政策を変えるのでは定着しない。今回評価いただけなかったものを改めることは必要だが、今回は浸透は一定見られている。平時から訴えて定着させていきたい」とし、今回「生活安全保障」として掲げた「物価高と戦う」「教育の無償化」「着実な安全保障」の3本柱の政策について「責任を持って訴えた政策であり今後も大事にしていく」と表明しました。

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