8日に告示された、前代未聞の買収事件での河井案里元参院議員の当選無効に伴う参院広島県選挙区再選挙。蓮舫代表代行は選挙戦10日目となる17日、無所属の新人、宮口はるこ候補の応援のため、告示日に続き広島県入り。JR横川駅前(広島市西区)とフジグラン東広島店前(東広島市)での街頭演説会のほか、街宣車に乗って広島市内や東広島市内を回り、宮口候補への支援を呼びかけました。同日は、田嶋要衆院議員も来援、朝から街宣車で広島市内を回り「広島から新しい政治を始めよう」と訴えました。

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 JR横川駅前での街頭演説会で蓮舫代表代行は、「この選挙で、『透明な政治』などという候補者はおかしい。政治が透明なのは当たり前。政治が皆さんに届くのは当たり前。今回の選挙の争点は、新型コロナウイルス感染症対策をめぐる菅総理の政策をこのまま進めていくのか、おかしいと立ち止めるかどうかを問うものだ」と主張。明らかに第4波が来ているとして、立憲民主党などが1年前から求めてきた検査の徹底や、ワクチンの安全性の確保・安定供給などがまったく進んでないと批判、「間違った政治を正すための声を上げてほしい」と求めました。

 その上で、「小さな声を届けたい」と訴えている宮口候補について、「『助けてと言えない。誰に言ったらいいのか分からない。自分はもっと頑張らなければいけない。そんなふうに追い詰めないでほしい。困ったときには助けてという声に届く政治を。その人たちと双方向でつながる政治を、今だからこそやりたい」と、今回再選挙への挑戦を決意してくれた。女性だったら誰でもいいというわけではないことは皆さんは痛いほど分かったでしょう。まともな政治家を出しましょう。皆さんの声を聴ける政治家を作りましょう。まっとうな政治を実現しましょう。だからどうか、宮口はるこを選んでいただきたい」と支援を呼びかけました。

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 宮口候補は、選挙期間中県内を回り、「漁業関係者や、経営者からは後継者不足が深刻であること。車いすの方からは、歩道や道路を自由に移動できるようにして欲しい。飲食店からは、コロナ禍で経営が苦しく支援をして欲しい。島に住んでいる方からは観光の活性化。産廃問題を抱えている方からは、水源を汚染から守って欲しい。中山間地域の方からは、野山をなんとかして欲しい。そして日本として核兵器禁止条約を批准して欲しい」と、多くの方からさまざまな話を聞いたと語りました。
 こうした声をしっかり国会の場で届けられるよう皆さんの力で押し上げてくださいと、支援を訴えました。

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 田嶋衆院議員は、自身の地元千葉県では、この20年間で市長が4人も収賄罪で逮捕されたことに触れた上で、今回の県知事選挙では仲間が圧勝したことに、「県民が立ち上がることで変わることができる。千葉から、その思いを届けたいとの思いでやってきた」とあいさつ。

 2019年7月の参院選広島選挙区をめぐる大規模買収事件をめぐっては、「(河井克行前法務大臣と案里前参院議員夫妻)個人だけの話に矮小化されているが、自民党の伝統と文化だ」と指摘。「政治とカネはもううんざりという声を1票に託していただきたい。宮口さんとともに広島から新しい政治を始めよう」と呼びかけました。

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 法政学部教授の山口二郎さんは、「腐敗した政治家は国民の命と暮らしに何の責任感も持っていない。コロナ対策でさえ金儲けの道具にしている。そういう政治を正すことが今回の選挙」だと強調。「今の政治をおかしいと思っている人は日本中にたくさんいる。みんなの力で広島から日本の民主主義を取り戻していこう」と呼びかけました。

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 最後にあいさつに立った大井赤亥総支部長(衆院広島第2区)は、女性蔑視発言で問題となった、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長が首相だった当時の「無党派層は家で寝ていてほしい」(2000年衆院選挙)発言に触れ、「なるべく寝ていてほしい。若者は政治に関心を持たないでほしい。自分たちが社会を変えられると思わないでいてほしい。そうすれば組織票で何とか逃げ切れるというのが自民党の本音ではないか」と指摘。「われわれが抱えるさまざまな課題を宮口さんに託し、その解決に近づけるように投票所に足を運び、選挙権を行使してほしい」と訴えました。

 街頭演説会では、2019年の参院選挙を戦い、宮口候補の選対本部長でもある森本真治(広島選挙区)が司会を務めました。

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