長妻昭政務調査会長は4月25日、国会内で会見を開き(1)外国人労働者に関する法案(2)機能性表示食品(3)政治改革(4)マイナ保険証(5)租税特別措置による法人税の減収――等について発言しました。

(1)長妻政調会長は、立憲民主党の「外国人一般労働者雇用制度整備推進法案」について、「基本的哲学は多文化共生。できる限りその方々の文化を尊重して、日本で共に働いていく考え方。政府案は同化政策の体制に見える。中長期的にはどちらの日本が選ばれる国になるか明白」と述べて、「いろいろな論点があるので丁寧に議論していきたい」と語りました。

(2)紅麹健康被害に関連して、機能性表示食品について長妻政調会長は「調べれば調べるほど問題がある。成長戦略の下、国民の健康を踏み台に成長するというのはおかしい。総理もそのように答弁していた。突き進んでいった自民党政権の罪は大きい」と政府を批判しました。

 さらに、小林製薬以外に入院した健康被害が報告された内容を消費者庁が公表しないことについて長妻政調会長は「小林製薬が後手後手に回ったのと同じことをするのか。因果関係が分かる前でもきちんと報告するのが海外先進国基準」「なぜ報告しないのか、政治的圧力があるのかないのか。速やかにやるべき」と消費者庁に対して、入院事例の内容の報告を改めて求めました。

 長妻政調会長は、健康被害が出たら速やかに報告させる立憲民主党の法案について「成立を目指す」と訴えました。

(3)自民党の政治改革案について長妻政調会長は、「本当に緩すぎる。抜け穴だらけ。実態として今と変わらない」と述べ、「政治資金パーティーが問題になったのに、透明性のあり方しか書いていない」「茂木方式といわれる透明性の低い団体に移すやり方も、巨額の政策活動費が問題になっているのに、透明性のあり方が一部書いてあるだけ。馬鹿にするにもほどがある」と批判しました。

(4)河野太郎デジタル大臣がマイナ保険証が使えない医療機関があった場合、国への「通報」を促す文書を自民党の国会議員に配布したことに対して、長妻政調会長は「デジタル化を進める際の失敗するやり方」と指摘し、「例えば、電車や地下鉄には今も紙の切符がある。多くの人は電子カードを使っているが、紙を廃止してICカードを強制的に使うようにしたわけではない。便利だとICカードを使う。強制的にアナログの道をふさぐ、強制的に誘導するのは失敗のもと」と述べました。

(5)特定の企業や個人の税負担を優遇する租税特別措置による法人税の減収額が、2022年度は2.3兆円と報道されたことに関連して、長妻政調会長は「どの企業に適用されたのかは非公開で、検証もできない。ドイツやオランダは第三者の研究機関に委託して、効果を検証する。日本は税金を安くして効果があったのか、検証もしない。まさかそういうところにパーティー券を売って恩恵を受けている政府与党ということで、租税特別措置がなされているとは思いたくないが、そうではないと証明するには、どこになぜ租税特別措置をしたのか、検証が必要。世界租税支出透明性指数(GTETI)では、日本は94位で、G7最下位。税の透明性が非常に低い」と指摘し、検証を求めました。